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 和歌山を中心に京阪神で活動するシンガーソングライター、藪下将人さんが障害者支援に取り組む社会福祉法人一麦会(麦の郷)をテーマにした新曲CD『むぎのさと』を7月に発表した(写真)。藪下さんは「障害がある人たちのまっすぐな気持ちに心打たれた経験を歌詞に込めました」と話している。

 由良町出身の藪下さんは2002年にライブ活動を始め、地元にちなんだ楽曲を多数発表。09年には『がんばれ故郷』が河島英五音楽賞の最優秀作品に選ばれた。昨年の障害者市民の夏祭りに出演したのをきっかけに、麦の郷から楽曲制作の依頼を受けた。

 作曲にあたり、作業所へ通い、麦の郷発足当時の歴史や、障害者の思いにふれた。軽快なリズムでさわやかに歌い上げる新曲は、「一粒の麦を育て、その種から広がっていく力強さと、そこにいる人たちの優しさを前面に押し出しました」。

 ジャケットは、太地町の知的障害がある大久保幸子さんが手がけた。麦の郷の利用者でつくるよさこいチーム「麦の郷みんなでおどり隊」が曲に合わせてオリジナルの振り付けで踊っており、藪下さんは「自分の作った曲で一生懸命体を動かし、楽しんでくれてうれしい」と喜ぶ。

 500円。ライブで販売。藪下さん(ganbare@yabushitamasato.com)。

(ニュース和歌山2015年8月26日号掲載)