子育て中の父親サークル「パパチカ」が、友ヶ島や紀三井寺など和歌山の名所を題材にした冊子「わかやまのぬりえ 2ごう」を完成させた。9月から約7000部を和歌山市の幼稚園や保育所に無料で配布する。メンバーの額田康夫さんは「親子で一緒に楽しみ、子どものころから地元に関心を持つきっかけにして」と呼びかけている。
父親の育児参加を促し、地域に役立つことをしようと2013年2月に発足したパパチカ。20〜40代の父親18人が、ぬりえの制作をメーンに、親子向けサークルで体験ブースを設けるほか、昨年度は料理やイラスト、子どもの散髪方法などを学ぶ「パパ力アップ塾」を開いた。
昨年3月には、同市の観光名所と名産をテーマにしたぬりえの第1弾を作成。「和歌山の観光ガイドにもなる」「キャラクターのぬりえが多い中、地元が題材なのは珍しい」と好評だった。ぬりえを通じた育児支援が評価され、同市と協働でまちづくり活動を行う民間団体へ贈られる昨年度の「わかやま市民協働大賞」の優秀賞に輝いた。
第2弾は雑賀崎灯台、秋葉山プールなど絶景スポットや子どもの遊び場など12ヵ所。2〜5歳が対象だった前回より細かな絵で、小学生まで楽しめる。七曲市場で買い物する親子や、紀の川上空でハンググライダーを楽しむ兄妹など、どの絵も柔らかいタッチで描いた。額田さんは「岩出市や海南市の方からも『地元を描いて』との声をいただきます。3号、4号と続けていきたい」と笑顔を見せる。
「パパチカ」HPから無料でダウンロード可。
写真=12種類のぬりえを1冊にまとめた
(ニュース和歌山2015年9月5日号掲載)