塩分やカロリーを抑えた健康料理を提供するアバローム紀の国(和歌山市湊通丁北)は9月1日、新メニューの提供を始めた。同ホテルは「素材のうま味などを上手く使っています。病気で食事制限をしている人にも外食を楽しんでもらいたい」と期待している。
高血圧、糖尿病など生活習慣病の増加を受け、2009年から健康レシピを開発し、ホテル内のレストランや宴会場で提供している。毎年、日本高血圧協会県支部長で県立医大の有田幹雄名誉教授が監修し、メニューを一新している。
朝食、ランチ、ディナー、会席など和洋8種。レストラン、ツインバードのディナーコース料理は、カロリーを通常メニューの2000㌔から772㌔に、塩分は1・9㌘に抑えた。野菜の甘味を生かした調理で塩を減らし、パスタは米粉を混ぜて低カロリーでもちもちの食感に、メーンの牛フィレ肉にかけるソースは砂糖の代わりにはちみつでコクをだした。
佐藤喜久一郎料理長は「塩分を通常メニューの約3分の1にした。日ごろの食生活でも気を遣い、薄味に慣れてもらえれば」。有田教授は「減塩料理の工夫点やレシピを発信し、家庭でも作ってもらえるようにしたい」と語っている。
同ホテル(073・436・1200)。
(ニュース和歌山2015年9月19日号掲載)