■紀伊地区公民館俳句会・各自選
雨模様巣を低く張る蜘蛛の知恵 山下 正之
日盛りや人影見えぬ四国道 坂本記美子
山峡の湖畔を渡る夏の雲 竹川 裕子
■萌俳句会・森幸子選
新涼や峡の流れに顔あらふ 坂本 漸
終戦日平和を誓ひ鐘をつく 小川 成子
新涼や久留米絣の藍深し 吉備美恵子
■アルファー俳句会・上野みのり選
カンナ咲く大きな花に大きな葉 飯島 治子
急行の停まらぬ駅の緋のカンナ 寺内 敏清
日焼せし人の火起すピザの店 宮﨑美智子
■紀の芽俳句会・塚月凡太選
雲出づる海水浴の荷物番 森下 明美
逝く夏を日暮れの空に拾ひけり 上野 艶枝
呼べばふと父母居るやうな盆座敷 上野 艶子
■紀の川俳句会・藤田和子選
淡色の朝顔のごと生きてをり 大橋 和子
泡沫の父との縁さくらんぼ 藤田 和子
城垣の由来ながなが草いきれ 森下 玄洞
■香蘭の会・上野みのり選
ふるさとを貫く川の水澄めり 伊都 貞子
鶏頭の花にもありし裏表 森井美惠子
大西瓜切りて独りの昼下り 服部よね子
※1句会3作品までです。
【宛先】〒640・8570ニュース和歌山編集部「投句」係
(ニュース和歌山2015年9月26日号掲載)