10月の全国障害者スポーツ大会・紀の国わかやま大会で和歌山城を訪れる人をはじめ、どんな人にも天守閣の迫力を間近に感じてもらおうと、和歌山南ロータリークラブと市民団体「和歌山城から始めよう!みんなにやさしい和歌山をつくる会」が9月28日、天守閣下の一の門跡にスロープを設置し、和歌山市に寄贈した。
車イスやベビーカーを押す人、高齢者らが石段を楽に進めるよう、通行者が多い天守閣に向かう表坂と裏坂の合流地点に置いた。幅80㌢、全長9・6㍍。木製の手すり付きで、石段6段分に架かっている。城内での設置は、表坂に続いて2ヵ所目。
和歌山城では2011年から、歩行が困難な人を対象に、忍者姿のスタッフが電動アシスト車いすで表坂から天守閣前までの登城を手助けするサービスを実施。12年に発足した「みんなにやさしい和歌山をつくる会」は、和歌山城を中心に、まちのバリアフリー化を目指して活動している。
さっそく車イスで通行した同会の笹尾恭子代表は「和歌山県内外からの観光客や国体関係者、地元の人ら幅広く利用してもらえる。子どもたちが自慢できる街になる一助となれば」と喜んでいた。
写真=車イスで天守閣下まで行けるように
(ニュース和歌山2015年10月3日号掲載)