1936年のベルリン五輪202016062503maebata0㍍平泳ぎで金メダルを獲得した故・前畑秀子さんをNHK朝の連続テレビ小説に取り上げてもらおうとの活動が進んでいる。橋本市での撮影誘致を目指す会が立ち上がり、署名運動を開始。賛同した和歌山市本町のわかやまスポーツ伝承館では14日から、前畑さんの水着や写真、レリーフを展示する特別展を始めた。会場で署名を呼びかけている。

スポーツ伝承館が特別展

 前畑さんは14年、橋本市で生まれた。橋本高等小学校から名古屋の椙山(すぎやま)女学校に進み、水泳に没頭。32年のロサンゼルス五輪200㍍平泳ぎで銀メダルを獲得し、翌年は世界新記録を打ち立てた。

 2度目の五輪となったベルリンでは、地元選手とのデッドヒートを制し金メダルに輝いた。その際、NHKラジオのアナウンサーが23回も「前畑ガンバレ!」と声を張り上げたことが語りぐさとなっている。

 連続テレビ小説誘致に向け活動するのは、橋本市に事務局を置く「前畑秀子朝ドラ誘致実行委員会」。HPを開設し、キャラクターを作成した。ドラマで使えるよう幼いころの記録整理やエピソード収集を進め、昨秋から署名活動を始めた。 

 和歌山市では、リオ五輪を間近に控え、伝承館が特別コーナーを開設。水着や金メダル認定書、世界記録時に受け取った朝日賞の鏡、レリーフ、サインの展示を始めた。9月27日(火)まで。

 江川哲二館長は「子どもたちが見学に来ると、『金メダルを獲った前畑さんは、紀の川で泳いでたんだよ』と説明します。紀の川と聞いてびっくりしますね」と話す。

 前畑秀子朝ドラ誘致実行委の鈴江利夫事務局長は「次の東京五輪前年の19年に放映されれば」と期待。女学校時代を過ごした名古屋市、結婚後に住んだ岐阜市と誘致活動に力を入れている。

 

(ニュース和歌山2016年6月25日号掲載)