海南を舞台にした映画や動画3作を上映する「海南映画まつり」が8月13日(土)午後1時、海南市日方の海南保健福祉センターで行われる。「ふるさと海南まつり」の初企画。市産業振興課の山家友希さんは「まつりの今年のテーマは『絆~原点(ふるさと)回帰』。銀幕を彩る地元の風景を見て、まちに誇りを持ってもらいたい」と話す。
昨年1月、黒江を舞台に吉本興業と市民有志で製作した短編映画『ISHICHI(イシチ)』を皮切りに、ロケの誘致や住民による動画製作と、映像を通じたまちづくりに励む同市。今回は『ISHICHI』のほか、昨年末~今年1月に同市、紀美野町などで撮影された93分の長編映画『見栄を張る』と、地元有志が撮った8分の観光PR動画『亀池のさくらひめ』を初披露する。
『見栄を張る』は新人監督、藤村明世さんの作品で、主人公の女性が葬式で他人のために涙を流す泣き屋の仕事を通じ、生き方を見つめる物語。7月24日には若手映像クリエイターの登竜門「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」長編部門で、国内外715作品の中から、監督の活躍が今後期待される作品に贈られる「SKIPシティアワード」を国内で唯一受賞した。
また、『亀池のさくらひめ』は海南出身の治水家、井澤弥惣兵衛に焦点を当てた動画で、監督、俳優、音響と地元住民だけで製作。夜桜が映える亀池やJR加茂郷駅から冷水浦駅にかけて海沿いを走る電車など地元の風景を幻想的に描いた。監督を担当した同市の志場泰造さんは「海南は魅力的な歴史と文化であふれるまち。お盆で帰郷してくる人にも来てもらい、ふるさとの良さに気づいてほしい」と願っている。
午後0時半から、昭和40年代に同市で撮られた映像も流す。無料。申し込み不要。実行委(073・483・8460)。
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ふるさと海南まつり…8月13日午後3時~9時、JR海南駅前。手作りみこしコンテストや盆踊り。地元特産品と飲食の露店約90店が並ぶ。
写真=『亀池のさくらひめ』のワンシーン
(ニュース和歌山2016年7月30日号掲載)