和歌山市有本の太洋工業が18日、「こども参観日」を開いた。親の働く姿を見て、家族のコミュニケーションを深めてもらう試みで、8家族、11人の子どもたちが父親の働く工場を見学(写真)。同社が製造する電子基板を使ったLEDライト作りに挑戦した。
携帯電話やカメラなど電子機器に内蔵されているプリント配線板を手がける同社。子どもに働く素晴らしさを伝えるため、4年前から隔年でこども参観日を開き、今回で3回目になる。
子どもたちは父親が働く現場を順に巡り、電子基板の製造から検査、配送までの工程を学んだ。クリーンルームで加工に携わる父親と一緒に防塵(じん)服を着て、作業を試した太田小5年の南原小夜乃さんと、妹で2年の聖花さんは「体を覆う服を着ているので暑かった。1日中働いているお父さんはすごいなと思った」と目を輝かせていた。見学後は、高学年と中学生がハンダゴテでLEDライトを作った。
3回目の参加になる紀伊中1年の髙垣蒼くんは「回路など専門的なことが多く、難しくて大変だと思った」。父親の宏さんは「少しずつ仕事に興味を持ってくれています。働く姿を見せることは大切だと実感しています」と目を細めていた。
(ニュース和歌山2016年8月27日号掲載)