オーストリア青年との交流を楽しむ運動会が19日、和歌山市中之島の県立体育館で開かれ、同国の青年12人と日本人約70人が親ぼくを深めた。企画した海友会の和歌山オーストリア青年交流事業実行委員会の横田茉莉奈委員長は「日本文化が体験できるよう工夫しました。日本の子どもたちと外国青年が仲良くなる機会になり、喜んでもらえました」と笑顔を見せていた。
国際交流を通じた青少年の育成に取り組む海友会。2007年からオーストリアの青年団体と隔年で相互派遣・招へいを続けており、今年は10日から23日まで青年を受け入れ、県内各地の観光地や青少年支援施設を案内、イベントで交流した。
運動会は、外国語が苦手な人にもレクリエーションを通じてふれあっててもらおうと企画。紅白の2チームに分かれ、玉入れ、二人三脚、障害物リレーなどを楽しんだ。障害物リレーは、紙風船を使ったり、日本の子どもたちになじみ深い「ケン・ケン・パ」を取り入れたりとユニークな趣向を凝らし、オーストリア青年たちは慣れない競技に戸惑いながらも子どもたちの声援を受け、懸命に取り組んだ。
貴志南小4年の湯川裕翔さんは「オーストリアの人は背が高く、一緒に二人三脚をした時は歩幅を合わせてくれた」とにっこり。母の奈保子さんは「身体を動かすことが好きで参加しました。外国人は街で見かけますが言葉を交わすことが少なく、貴重な経験になりました」と喜んでいた。
オーヌル・クムルジュさんは「日本の子どもたちは外国人の私たちに壁をつくらずフレンドリーだ」と声を弾ませ、訪問団団長のアルバー・マルクさんは「少年時代に戻って一緒に楽しむことができた。二人三脚は初めての経験で、チーム力が試されますね」と関心を深めていた。
(ニュース和歌山2016年8月27日号掲載)