生物や考古学の専門家の案内で、和歌山の歴史と文化にふれる小中高生向け「こども歴史探訪ウォーク」が29日(土)と11月19日(土)に開かれる。市民の力わかやまと紀の川流域文化遺産活用地域活性化協議会共催。市民の力わかやまの道本みどりさんは「授業では習わないことも知れるはず。昔、同じ道を歩いた人や、そこで生活していた人の思いに寄り添い、ふるさとの価値を再発見して。地元に誇りをもつきっかけになれば」と願う。

 2013年度に万葉歌を研究する大学教授や考古学者らで立ち上げた同協議会。紀の川流域の遺産や地域資源を発掘し、冊子やウォーキングマップを作って魅力を発信する。これまで年2、3回行ってきた大人向けウォークは「専門家から地元の歴史を詳しく学べる」と人気で、毎回定員を超える応募があった。

加太行者堂_dc 今回は若い世代に知ってもらおうと、体験を取り入れ、初めて企画した。古代の国道、南海道の四国への渡り口だった加太を巡る「海コース」と、寺社が集まるかつらぎ町の「山コース」を設定。海コースは10月29日午前9時半、加太駅に集合し、加太春日大社、行者堂、淡嶋神社を巡る。城ヶ崎海岸で貝拾い後、貝にちなんだ万葉歌を学び、古代の塩作りを体験する。

 山コースは、11月19日午前9時10分、JR大谷駅集合。江戸時代に整備され、今も現役の用水路、小田井用水、万葉歌が詠まれた背山・妹山などを歩く。また、万葉集で歌われている草木を観察して、実際に歌を詠む。

 無料。各コース6㌔。先着30人。小3以下は保護者同伴。希望者は各開催日の3日前までに、氏名、住所、電話番号、年齢を市民の力わかやま(FAX073・428・2688、メールkinokawa@shimin.or.jp)。

(ニュース和歌山2016年10月1日号掲載)