金太郎あめのように切っても切っても断面に同じ柄が現れるデコもち。県内で唯一、デコもちマイスター資格を持つ和歌山市のかおり巻子さんが12日(水)、同市三沢町の中央コミュニティセンターで初めてのデコもち教室を開く。「粘土細工のように、子どもに戻った気分で楽しんで」と笑顔を見せる。
青森県の下北半島で祝い菓子として作られてきた郷土料理「ベコもち」を、家庭で簡単にできるようにアレンジしたデコもち。作り方を教えられるマイスター資格が7月に創設され、かおりさんは翌月に取得した。
工作や料理が小さいころから得意だったかおりさん。8年前、巻き寿司の断面に動物や草花の模様を描くデコ巻き寿司を習い始め、デコ巻き寿司のマイスター資格を取得。昨年2月からコミセンと自宅で、子どもや主婦に伝授している。
デコもちは、だんご粉と砂糖を練った生地に、ココアやチョコレート、食紅などで色をつけ、棒状に細長くまとめる。これらを組み合わせて図柄を作り、かまぼこ型や丸型に整える。「スイカや富士山、市松模様にバラ…。組み合わせ次第で好きな柄が表現できます。切る時のわくわく感がデコもちならではのおもしろさ。うどんやお鍋、デザートのトッピングにしても映えます」
ぶらくり丁で9月に開かれたポポロハスマーケットで、パンダ模様のデコもちを蒸し、きなこを添えて販売したところ、「かわいい」「見た目だけでなく味も良い」と好評だった。「みかんや梅で色を付け、『和歌山』の文字を表現した大きなデコもちに挑戦したい。まだまだ地元では知られていないので、普及させていければ」とほほ笑む。
12日はハロウィンにちなみ、顔を描いたかぼちゃのデコもちを作る。午前10時。2000円。先着30人。申し込みはメール(therollingsushies@gmail.com)。詳細は「和歌山初!デコもち教室」フェイスブック。
(ニュース和歌山2016年10月1日号掲載)