子どもたちが主役となり職業体験できるイベント「ハタラコモール」が30日(日)、海南駅前一番街商店街で初めて開かれる。店長になっての販売体験や小物作りに挑戦するワークショップがある。発起人の一人、日口奈央さんは「子どもたちが地元を好きになり、大人になっても懐かしんでくれるような商店街のイベントにしていきたい」と意気込んでいる。

2016101503_mol 海南市船尾で空き家を改修した洋食店を営む日口さんと、商店街の空き店舗を改装したコミュニティスペースを運営する西谷裕之さんらが企画。JR海南駅前の活性化を目的に、まちづくりに関心のある建築家や飲食店経営者ら市民有志30人で今夏、実行委「ハタラコモールプロジェクト」を結成した。

 イベントでは、物販を体験したい子どもが、本や洋服、手作り雑貨など好きな物を持ち寄り、店長となって販売するフリーマーケットを行う。また、和歌山で働く大人を講師に様々な職業を体験できる。コーヒーの専門家バリスタからコーヒーの上に絵を描くラテアートを、デザイナーからは写真撮影と加工方法を学ぶ。このほか、石けんやクリスマスリースをはじめ雑貨作りのワークショップがある。

 地元の食も味わえるよう、海南産のハモや野菜、果物で作る「海南御膳」と、フレッシュジュース、地酒の酒かすを使ったプリンを販売。このほか、飲食店や雑貨店約15店も出店する。  西谷さんは「商店街に足を運んでもらうことに意味がある。イベントとともに商店街そのものを楽しんでほしい」と期待する。今後は年3、4回開く計画で、日口さんは「海南市庁舎が移転してしまうと、市街地はもっとさびしくなってしまうかもしれない。イベントを根付かせ、商店街で店を開きたいと思う人を増やしていければ」と願っている。

 午前11時~午後4時。ワークショップは一部有料。子ども店長体験希望者は25日までに同プロジェクト(073・483・7494)。

(ニュース和歌山2016年10月15日号掲載)