「城下町の風景Ⅱ・原画展」が20日(木)〜24日(月)、和歌山市十二番丁のMsギャラリーで開かれる。ニュース和歌山発行の『城下町の風景Ⅱ』に掲載した『紀伊国名所図会』のカラー画31点を一挙に見せる。彩色した同市の芝田浩子さん(写真左)は「お城のそばで江戸時代の和歌山の姿にふれてほしい」と話している。
今春出版の『城下町の風景Ⅱ』は「カラーでよむ『紀伊国名所図会』」のシリーズ第3弾。江戸時代に発行された地誌『紀伊国名所図会』にある城下町の絵に芝田さんが500色の色鉛筆で色を付け、和歌山市立博物館の額田雅裕館長が当時の暮らしを解説している。芝田さんが手がけたこのシリーズの絵は同市の観光看板や観光アプリに使われ、城下町和歌山の発信に一役買う。
今展には、活気あふれる駿河屋や、刺田比古神社、広瀬大橋、紀の川と見慣れた風景の江戸時代の様子を豊かな色彩で描いた作品がずらり。駿河屋の菓子の木型や城下町和歌山の古地図も並べる計画で、芝田さんは「名所図会の風景は当時の庶民が愛した場所。自分たちの誇れる場所を見直すきっかけになれば」。
22日(土)午後2時からは額田館長が「名所図会にみる城下町和歌山」と題し講演。『城下町の風景Ⅱ』の世界を語る。参加無料だが、先着35人。希望者は直接会場へ。
Msギャラリーの本山裕司さんは「戦争で焼け、町並みは変わったが、絵と現在地は今でも照合できる。自分の町を好きになれると思う」と語る。
午前11時〜午後7時(最終日5時)。なお、『城下町の風景Ⅱ』『和歌浦の風景』を販売する。同ギャラリー(073・431・8255)。
(ニュース和歌山10月15日号掲載)