20170121-12aまちづくりのゴールとは

 まちなかの遊休不動産を生かしたまちづくりを進めるため、和歌山市が発足させ、市民参加型の会合を開いてきた「わかやまリノベーションまちづくり構想検討委員会」。昨年7月から毎月重ねた会の最終回が1月13日、伏虎中学校で行われ、約100人が集まった。

 北九州市などでリノベーションによるまちなか再生に取り組む嶋田洋平さんを委員長に、地元からはユタカ交通の豊田英三社長、古い建物を生かした店づくりを行う半田雅義さんら9人が委員を務める。毎月テーマを設け、まちの未来像を模索してきた。

 最終回は嶋田委員長が構想実現の仕組みを発表。「旧NPOボランティアサロンなど公共不動産の活用」「民間駐車場の農園への転用」「道路の歩行者空間化」など11のアイデアを挙げた。

 市民からは「まちなか農園を実現するため、市はプロジェクトチームを立ち上げてほしい」「市街地に緑が足りない」といった意見が出された。

 また、委員会の目的を問われ、嶋田委員長は「まちづくりのゴールとビジョンを市民と行政が一緒になってつくることだ」と説明。「人と金は限られている。分散させず、まちのどこに投資するかを決める。そのイメージを共有するのが大切」と強調した。 

 今後、不動産オーナーや事業者らによるまちづくりデザイン実行会議を立ち上げ、金融支援の環境整備や産学連携、創業者支援などに取り組んでいく予定。

写真=11のプロセスを説明する嶋田委員長(中央)

(ニュース和歌山2017年1月21日更新)