大規模災害に備えて日本公衆電話会は1月26日、和歌山市祢宜の和佐小学校で5年生37人にかけ方を指導した。同会和歌山支部長の西原喜三さんが「公衆電話は緊急時に優先的につながり、壊れても最初に修理されるので、携帯電話より連絡がつきやすいことを覚えておいて」と呼びかけた。
公衆電話が少なくなり、一度も使ったことがない児童が大半。この日も、公衆電話からかけたことがあるのは3人、校区内の設置場所を知っていたのは8人だった。
使ったことがある田村春樹くんが緑色の受話器を手に、テレフォンカードを入れ、番号を押し通話すると、西原さんが拍手。「何も教えずにやってもらうと、10人中7人は受話器を置いたままお金を入れます」と説明した。続いて、映像で災害用伝言ダイヤルの使い方を学んだ後、「豪雨で通学路に水があふれ登校できない」と電話で伝える練習をした。
山本一輝くんは「駅で見たことはあるけど、使ったことはなかった」、堀内綾花さんと安井南智(なち)さんも「教えてもらわなかったら、いざという時、かけられませんでした」と驚きの表情。
石原利彦校長は「クラスの3分の1は、家に固定電話がないでしょう。かけ方を基本から教えないといけない」と指導の必要性を痛感していた。
(ニュース和歌山より。2017年2月4日更新)