7月の夏休み中、那賀高校生43人が、岩出市内の6小学校で学習支援を行った。同高1年の佐野晴香さんは「分からない子は分からないと素直に言ってくれるし、問題が解けると笑顔で返してくれます。教師の仕事に興味が出てきました」と目を輝かせていた。

 学習支援ボランティアは昨年から行っており、地域貢献に加え、生徒自身の学習に対する理解を深めるのが狙い。長期休暇を利用した小学生の補充学習をサポートする。

 7月27日は同市清水の岩出小で、6人が小学校教員と指導した。国語の穴埋め問題や算数の文章問題について60人の小学生の質問に答えた。同高1年の佐古葵紀(あおき)さんは「習熟度に合わせて教えることに気付きました。将来は教師になりたい」と笑顔を見せる。

 指導を受けた小学2年の児童は「分からなかったところができるようになってうれしい。先生に質問するのとは違って聞きやすかった」。岩出小の堀主樹(かずき)教諭は「高校生は子どもと年齢が近いぶん、つまずいているところを直感的に理解するのが上手です。イラストやグラフにして説明するなど工夫をこらしていました」と感心していた。

写真=小学生の質問に答える那賀高生(左)

(ニュース和歌山/2017年8月5日更新)