地域の自然環境について学ぶため、川の生物調査を毎年行っている和歌山市六十谷の有功東小学校。今年は4年の26人が10月4日、学校近くを流れる千手川の水質を調べた。

  流れの速いところに金網を沈め、石をめくると、魚の卵や昆虫が次々と出てきた。中家蒼日(あおい)さんは「サワガニが2匹とれました。触るとつるつるしていたけど、はさみで挟まれちゃった」、長嶋秀真(しゅうま)くんは「メダカと思って先生に見せたらカワヨシノボリでした」。

 生き物はその場で写真と見比べ、種類を特定。同行した和歌山県環境学習アドバイザーの平松章弘さんは「カワゲラやサワガニ、水草がないと生きられないヨコエビがいて、人の手が加わっていないきれいな川と分かります」と解説した。

 次に、薬品を使って、川の水とミネラルウォーター、コーラの水質を比較した。川の水は水質の基準の一つ、化学的酸素要求量(COD)が低く、多様な生き物が暮らすのに適しているのが分かった。

 福永徹教諭は「楽しみながら学ぶことで、はてなを見付け、自然保護について考えるきっかけに」と期待していた。

(ニュース和歌山/2017年10月14日更新)