留学生が書道体験を通じて親ぼくを深める交流会が12日、海南市船尾の温山荘園で開かれ、県内在住の19人が参加した。 折り紙や漆器の絵付け体験など、留学生向けに日本文化を紹介する国際ソロプチミスト和歌山紀ノ川が企画。今年は、イベントなどでパフォーマンスを行う和歌山市の煌陽会代表、田端弓子さんをゲストに招いた。
台湾、ベトナム、ブルガリア、フランスなど12の国と地域の留学生が参加。初めに田端さんが実演すると、食い入るように見入っていた。次に留学生が挑戦。慣れない筆に、持ち方や線の強弱のつけ方などを教わり、「温山荘に集う」と書き上げた。最後は約3㍍×5㍍の大きな紙を庭に広げ、それぞれに割り振られた文字を大筆をふるって完成させた。
和歌山大学で学ぶ中国人のオウ・トウさんは「小さいころに体験したことがありましたが、文字の左右のバランスが難しかった」。韓国人のキム・ギュヨンさんは「書道はもちろん、他の留学生と一緒に体験できて楽しかった」とにっこり。
ソロプチ和歌山紀の川の月山正子さんは「文字を書くだけでなく、心を落ち着けて字と向き合う時間を大切にする日本文化を知ってもらえた。異なる文化や価値観を持つ人が一つの作品を仕上げる中で、相互理解への一歩につながった」と喜んでいた。
写真=筆をふるう留学生たち
(ニュース和歌山2016年11月19日号掲載)