和歌山市 西川萌さん 壁画描く

 りんご猫の存在を知ってもらうきっかけにと、和歌山市の西川萌さん(26、写真)が同市榎原の保護猫カフェ「猫の道草」の外壁に絵を描いている。「フォトスポットになるような仕掛けもあります。ここで写真を撮ってSNSで発信してもらい、世の中に広まっていけば」と声を弾ませる。

 大学で美術を専攻し、今は海南市の日用品メーカーでペットグッズの企画を担当する西川さん。昨年10月、訪れた同店で店長の吉田藍さんから、猫エイズや猫白血病にかかった猫の話を聞き、隔離が必要な猫が暮らす専用ルームの外壁を絵で彩りたいと申し出た。

 青空とりんごの木の下で思い思いに過ごす4匹の猫と、先に旅立った2匹が雲の上から見つめる様子を、3・3×5・5㍍の壁いっぱいに描く。モデルにしたのは、同店で飼っている猫たち。西川さんは「抱き上げたり、亡くなった猫の写真を見たりしながら、性格や大きさを表現しました」。

 ゴールデンウィーク中に完成予定。吉田さんは「完成を待たず1匹は亡くなってしまいましたが、元気な時の姿が壁画を通じて心の中に残ってくれる。猫が幸せになるチャンスを提供していきたい」と目を潤ませる。

 同店などは5月27日㊍午後2時、猫の供養祭をオンラインで実施する。供養希望者は当日までに首輪など思い出の品とお供えを持参。無料。詳細は同店(073・407・1852)。

(ニュース和歌山/2021年4月24日更新)