和歌山市の松原みつおさん SNSでひそかに注目
「ポツンと廃校シリーズ」との投稿がフェイスブックでひそかな話題を呼んでいる。和歌山市毛見の松原みつおさんが、和歌山県内の廃校となった小学校を写真に収め、掲載している。「母校が廃校になった人もいるはず。ぜひ懐かしんでもらいたい」と話す。
旅先で飼い犬と一緒に写真撮影するのが趣味の松原さん。新型コロナウイルスの影響で遠出ができずにいた昨年初め、2018年に廃校になった海南市立内海小学校冷水分校周辺を歩いていた際、近くの看板に掲示されていた校舎の写真を見つけた。
その後、インターネット上の百科事典ウィキペディアで1947年以降に廃校となった256校と、現存する237校を調べ、カメラを手に車で全て回った。廃校は所在地まで分からないところが多く、現地の住民に聞いた。「跡形もなくなっていたり、山奥の獣道を進んだ先にあったりと、たどり着くのに苦労しました。でも、見つけた時の達成感はくせになりましたね」とにっこり。
印象深かったのは旧美里町立下神野小学校箕六分校。「周辺にほとんど人がおらず、あきらめかけた時にたまたま通りかかった人が卒業生で、場所を教えてもらえた。校舎はなく、正門の門柱と石の階段、トイレ跡だけが残っていました」
昨年夏以降、撮影した写真をフェイスブックのコミュニティ「和歌山の自慢を共有しましょう」や「好きやいしょ! 和歌山」に投稿。多いものは300件以上の「いいね」に加え、「○○小学校の卒業生ですが、分校があったのは知りませんでした」「私が通っていたころは木造校舎でした」など、多数のコメントが寄せられた。
松原さんは「コロナ禍で遠出できなかったからこそ地元でできることを探し、その結果、いろいろな地域の暮らしと歴史を見られた。これからも不定期になりますが、SNSに載せていきます」と意気込んでいる。
写真=写真はすべてアルバムに収納している
(ニュース和歌山/2021年6月19日更新)