寺田尊紀さん 「わかきん体操」開発
地域で講座を開いている「わかやま健康style」を主宰する和歌山市の健康運動指導士、寺田尊紀さん(43)が健康寿命の向上を図る「わかきん体操」を開発、6月にDVDを発行した。楽しみつつ心身をリフレッシュできる体操で、「和歌山は要介護認定率1位。生活の質を上げる和歌山発の体操として広めたい」と話している。
寺田さんは21年間、同市消防局に勤務し、人命救助に努めた。救命士時代、倒れた40代男性の救急に当たった。一命をとりとめた男性が社会復帰後、「やはり病気になる前が幸せだった」と話すのを耳にし、「予防医療で助けてと言わなくていい状態をつくるのが大切」と思い立った。その後、働きながら健康運動指導士や、「背骨コンディショニング」のトレーナー資格を取り、昨年8月に独立した。「わかやま健康style」を立ちあげ、現在、健康教室の講師や同市園部のスタジオなどで指導に務めている。
わかきん体操は、健康寿命を延ばすプログラムを地域の人に提供するために開発。心拍数アップ、体幹を鍛える筋力向上、心肺機能向上と脂肪燃焼を図る有酸素運動の3つを組み合わせた内容で、「生活習慣病の予防改善」「フレイル予防改善」「ストレス・運動不足解消」とそれぞれの目的に合うよう全身の動かし方をアレンジした。「健康のため何かを制限するのでなく、この体操を日常に加えて身体づくりにつなげてほしい。気軽に始め、家族でも挑戦してもらいたい」と望む。
わかきんの「わか」には「若返り」や「和歌山の大自然に適応した身体づくり」など思いを込めている。「高齢者が長寿で元気な町になったら和歌山で暮らしたいと思う人が増える。地域の活性化も目指します」と意気込む。
DVDは4500円。なお、30日㊌午後0時45分と3時45分から、和歌の浦アートキューブで55歳以上対象の無料体験会を開く。定員各15人。いずれも希望者は寺田さん(fdny67531119@yahoo.co.jp)。
(ニュース和歌山/2021年6月26日更新)