農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に、本紙配布地域から紀美野町小川地区の「中田の棚田」(写真)が選ばれた。
棚田の保全活動を推進しようと、1999年に発表された「日本の棚田百選」。20年以上が経ち、令和版百選として新たに棚田遺産を選出した。
中田の棚田は生石高原の北斜面に広がり、広さは約10万平方㍍。室町時代にはすでに存在し、当時からある竜王水と呼ばれる用水路システムが特徴だ。耕作放棄が進む中、3年前から有志が再生に取り組んでいる。活動する北裕子さんは「地域の人に価値を分かってもらえる機会になったと共に、10年、20年先へと続けていく責任を感じています」と声を弾ませる。
このほか、県内からは棚田百選にも選ばれた「あらぎ島」(有田川町清水)、「天空の棚田」(同町沼谷)など7ヵ所が入った。県内の棚田情報は県里地・里山振興室HP。
(ニュース和歌山/2022年2月26日更新)