三木道代さん考案 エコアートツリー

 色とりどりの花が咲く春。花のアトリエ未来(和歌山市松江北)の三木道代さんが、間伐材を使ったエコアートツリーを考案した。植物のツルで編んだカゴに花を植え付け、ウバメガシの幹に飾るもの。「ダイナミックで野生的な形はすべて世界で一つだけ。花との相性が良く、家庭や店、公共の場などで活用してもらえれば」とほほ笑む。

 生け花講師だった母の影響を受け、30年ほど前にアトリエを開いた三木さん。日本ハンギングバスケット協会県支部長を務めるほか、寄せ植え教室、流木や軽石を器にした寄せ植えの提案など、装飾園芸の普及に務める。

 昨秋、市役所前をハンギングバスケットで飾った際、プラスチックでできた容器や鉄製のスタンドがその後、どうなるか気になった。もっと環境に配慮した形に工夫できるのではと考える中、ウバメガシに目を付けた。「スギやヒノキと違い、根元から若い枝が生え、何度も伐採できます。成長した幹を切るのは山の手入れになると山主も喜んでくれています」

 1月、加太の山で幹と枝、カゴを編むためのフジヅルを採取。幹を固定する土台は特注し、約30㌔のコンクリートブロックは女性でも運べるよう4つに分けた。「空間を生かして寄せ植えを楽しんだ後は薪にし、灰を土壌改良剤にすれば、資源の効率的な活用になり、SDGsに貢献できます。県内外に広めていきたいです」と声を弾ませている。

 問い合わせは三木さん(090・4287・6583)。

(ニュース和歌山/2022年4月9日更新)