地元企業のニッティド トレーラー活用し開設

 トレーラーハウス3台を店舗やスタジオに活用した新スポットが4月27日、海南市下津町のJR加茂郷駅前にオープンした。運営するのは地元の5本指ソックスメーカー、ニッティド。井戸端康宏社長は「沈滞した雰囲気がある加茂郷が、子や孫の時代に今より栄えるきっかけづくりの一つ。人が集まり交流し、新しいことが生まれる場になれば」と意気込んでいる。

 41年前、日本で初めて5本指ソックスの製造を始めた同社。コロナ禍が始まった2年前、くつ下の編み機で3Dマスクを作り、本社敷地にトレーラーを設置して販売した。新事業として昨年11月、駅前にある自社駐車場の一角に、地域住民が楽しめ、様々な人が交流できる場をつくることに。翌12月、地元事業者らと開いた飲食や雑貨販売のプレイベントは400人以上が集まった。

 300平方㍍の敷地に置いたトレーラーは、ドイツ料理を提供するカフェ、ピラティスなど軽い運動ができるスタジオ、自社製品の直売店とした。また、木造の小屋を設け、今後、イベントや短期出店者を募り、地域に若い世代を呼び込む考えだ。

 オープン初日、訪れた人たちは施設内を撮影したり、料理をたん能したり(写真)。近くに住む市川紀子さん、畑野恵子さんは「ちょっとお茶をしに来られる場所ができた。徒歩圏内に粟嶋神社もあり、ここを起点に加茂郷の町を歩く若い人が増えれば」と期待していた。

 午前10時~午後6時。㊐㊊休み。「トレーラーガーデン」HP

(ニュース和歌山/2022年5月7日更新)