70年近い歴史を持つ児童文学賞、産経新聞社主催「産経児童出版文化賞」の表彰式が6月3日、東京で開かれ、和歌山市出身の嘉成晴香さん作『人魚の夏』(あかね書房)がフジテレビ賞に選ばれた。

 昨年発行された児童向け新刊書4405作品が対象。フジテレビ賞は、大賞に次ぐ6つの賞の1つに数えられる。

 『人魚の夏』は昨年7月に出版された。小学5年の少年、知里(ちさと)のクラスへ転校してきた、男子にも女子にも見える夏(なつ)はすぐ皆の人気者に。そんな中、夏を人魚の子と知る知里はその秘密を守ろうと──。

 「物語の舞台は加太。主人公たちが海辺に集まって遊んだり、語り合ったりします」と嘉成さん。「産経児童出版文化賞はずっとあこがれていた賞。来年で作家デビュー10周年を迎えるご褒美をいただいたような気持ちです」と喜んでいる。

 A5変型判、191㌻。1430円。宮脇書店和歌山店、ツタヤウェイガーデンパーク店で取り扱い。

(ニュース和歌山/2022年6月4日更新)