乾物店考案 殼活用した手作りキット
和歌山産の山椒がピリリと効いたクラフトコーラシロップを手作りできるキットが注目を集めている。考案したのは和歌山市出身の見澤良隆さんが営む神戸市の乾物店、うおくに商店。「手作り体験でコロナ禍のおうち時間が充実します。暑い日に、さわやかな味で元気になって」と話す。
和歌山市美園町の乾物店、うおくに商店本店の娘、智恵さんと結婚した見澤さん。「極限まで水分を抜いた乾物はストイックでエコ。この魅力を伝えたい」と7年前、店を構えた。
一番人気は石うすでひいた山椒粉。この時に出る殻の活用方法を模索し、スパイスを使うクラフトコーラに着目した。山椒の香りが鼻に抜けるできたてを味わえるようにと、購入者自身がシロップを作るキットに。炭酸水で割るとコーラになる。レシピを考えた常連客でバーテンダーの吉田初美さん(32、同左)は「殻に残る香りを生かすため、他のスパイスは極力シンプルに。ヨーグルトやかき氷にかけたり、ラム酒に合わせたり、いろいろアレンジして」とにっこり。
店で手作りしているため大量生産できないが、昨年8月に販売を始めたところ、追加生産を繰り返し、1年で500袋が売れた。見澤さんは「商品をきっかけに、世界に誇れる和歌山の山椒を広められれば」と声を弾ませる。
1296円。同店ネットショップのほか、うおくに商店本店、和歌山市観光土産品センターで販売。
(ニュース和歌山/2022年8月27日更新)