着替えが苦手な人に向け、前後表裏関係なくはけるズボンが商品化された。考案したのは発達障害の息子を育てる和歌山市の前田香さん。「服に関する悩みを解消する1本になれば」と期待している。
幼いころから服の前後が分かりにくく、素材にこだわりを持つ息子のため、服選びに悩んだ経験を持つ。2019年、発達障害の子どもに寄り添った服の企画と販売を行う「fukufuku312」を起業した。
新商品のズボンは、これまで販売していたシャツ同様、前身ごろと後ろ身ごろに差がなく、縫い代が出ないのが特徴。表裏どちらでも見た目が良く、縫い目が肌に当たっても気にならない。
触覚過敏の人向けワイドパンツと、縫い代が気にならない人向けの2種。製造販売で協力する同市の縫製メーカー、マキカンパニーの紀田丈治副社長は「目の不自由な人や高齢者、着替えを覚えたい幼児、肌の弱い人らにもおすすめです」と声を弾ませる。
大人向け4980円、子ども向け3980円。9月16日㊎~19日㊊、イオンモール和歌山に出店。マキカンパニー(073・488・5906)。
(ニュース和歌山/2022年9月10日更新)