事前避難、津波対策 万全に

 南海トラフ巨大地震が懸念される中、4月17日深夜、愛媛、高知で震度6弱の地震が発生。報道で、「南海トラフ地震臨時情報」との言葉を見聞きし、気になった人もいるのではないだろうか。

 同情報は、南海トラフ沿いの地域で大規模地震の可能性が高まると、気象庁が発表。HPやニュース、防災無線などで流される。1854年の安政東海、南海地震は32時間後、1944年の昭和東南海、南海地震は2年後にいずれもM8・0以上の地震が発生したことを踏まえ、同庁が2019年から提供を始めた。

 まず、対象地域でM6・8以上を観測すると調査を開始。M8・0以上なら、「巨大地震警戒」を発令し、時間差で発生する地震に、すぐ避難できる態勢を取るよう指示し、避難が間に合わないおそれのある人には、1週間の事前避難を勧める。また、M7・0~M8・0では「巨大地震注意」として素早い避難を見越した行動を呼びかける。いずれにも当てはまらなければ、調査を終了する。

 県危機管理・消防課は、「調査終了でも安心してしまうのではなく、普段から意識を高く持ってほしい。特に、津波警報が出されたときは、何をおいても避難が大前提」ときっぱり。特に、30分以内に30㌢の津波到達が予想され、避難タワーなどの設備が整っていない地域では事前避難を呼びかけると共に、津波警報が解除されても、「浸水想定区域外で1週間過ごして」と、急な津波から身を守る大切さを強調している。

 詳細は気象庁、内閣府、各市町のHPで。

(ニュース和歌山/2024年5月4日更新)