絵だけのレシピ本
絵の具やポスターカラーを使い、ハンバーグや海鮮丼を〝調理する〟和歌山市の写実絵師、山田めしがさん。2月に初のレシピ本『10歳からのカンタンおべんとうづくり めし画レシピ』を小学館から出版した。「親子で絵を楽しみながら、一緒にお弁当を作ってほしい」とほほえむ。
子どものころから絵を描くのが好きで、15年前から風景画や似顔絵の個展を開催。ある時、「自分の料理を写真よりもおいしそうに表現しよう」と思いつき、おかずをリアルに写実し始めた。
コロナ禍で展示会を開けなくなったのを機に、動画をユーチューブに投稿。「山田めしが」を名乗り、天ぷらうどんやチンジャオロースなど食べ物を描いていく様子を配信している。「短く撮ったものをつないでいるので、編集にだいたい1本20時間、最長148時間かかったものもあります」。苦労のかいもあり、あまりのリアルさから「食べたくなってきた」「ご飯がほしくなる」とコメントが寄せられ、話題となった。
書籍は、調理師資格を持つ山田さんが、ポテトサラダやたまご焼き、からあげなどのレシピをイラストだけで紹介している。「娘が生まれたのを機に食育に目覚め、資格を取りました。『10歳から』とありますが、普段料理をしない人の〝はじめの一歩〟にも使ってほしい」と願っている。
B5変型判、64㌻、1650円。
(ニュース和歌山/2024年5月11日更新)