観光客の回遊性高めたい

 温泉版の御朱印「御湯印(おゆいん)」を集める「わかやま十二湯巡湯帳」が4月に発行され、話題を集めている。

 県内の旅行会社や旅館女将らでつくる「わかやま十二湯推進協議会」が企画した。龍神や白浜、川湯など温泉地が協力して魅力を発信し、観光客の回遊性を高めるのがねらい。

 県内には、関西で最多の504源泉があり、塩化物泉や炭酸水素塩泉と、泉質が豊富。

 御湯印は、十二の温泉地にある30カ所の加盟施設で入浴し、巡湯帳を見せれば300円でもらえる。施設のオリジナル印と、温泉地ごとの共通印があり、すべて集めるとマイスターカードが発行される。龍神温泉は龍を、椿温泉は椿の花など、ご当地をイメージした絵柄をあしらっている。

 和歌山市毛見の紀州黒潮温泉の御湯印は、和歌の浦を表す波模様。上田悦郎支配人は「温泉をきっかけに、食や観光なども満喫してほしい」、同協議会の青木査稚子会長は「風情豊かな温泉地を訪ねて、和歌山の良さを体感してくれれば地域振興につながる」と期待を寄せている。

 巡湯帳は加盟施設で販売。2200円。同協議会(073・427・0270)。

写真=紀州黒潮温泉の御湯印と巡湯帳

(ニュース和歌山/2024年6月1日更新)