ロープで木登り体験

 「木の上からお城を見ると、気持ちイイ~」。和歌山城西の丸広場で7月15日、楠の枝にかけたロープを使って上がっていく「ツリーイング」イベントが開かれ、幼稚園児から大人まで10人余りが参加した。主催したわかもりラボの坂下直生さんは「安全第一に、いつもと違う景色を楽しんでもらえたのでは」と目を細めていた。

 ツリーイングは樹木管理のため安全に木に登る技術として誕生し、アメリカで1980年代初めからレクリエーションとして発展。普段は大阪の府立少年自然の家でアウトドア事業に携わる坂下さんは、6~7年前から大阪や兵庫で取り組んでおり、今回初めて和歌山で実施した。

 木登りといっても、幹や枝を抱きかかえ、手と足に力を入れて登るのではなく、ロープで作った輪(フットループ)に足をかけ、踏み込むことで上がっていくのが特徴。

右足をロープの輪に入れ、軽々と上がる

 参加者はまず、落下防止のハーネスとヘルメット、軍手をつけ、落ちそうになっても途中で止まるように、ブレイクスという結び方を学んだ。次に、フットループを作った上、手で握る場所を教えてもらいながら、少しずつ上昇していった。

 アメリカから帰省中で伏虎義務教育学校に通う6年の井口カリンさんは「登るのは簡単。高いところの方が景色がキレイで楽しかった」、中野上小3年の前田明香里さんは「足に力を入れると上がりました。怖かったけど、良い気分」とにっこり。中央小6年の岡田裕紀くんは「お城を見る角度が、いつもと違いました。最初は手に力を入れていましたが、足でヒモを押すことを意識しました」と楽しんでいた。

 坂下さんは、「ツリーイングは高さや上がる速さを競うのではない」とし、「風に吹かれながら枝に座ってお城を見ると、気持ちいいですよ」と呼びかけていた。

 8月3日㊏に四季の郷公園、24日㊏に和歌山城西の丸広場で開催予定。時間、費用等詳細は各施設HP。坂下さん(090・5899・9190)。

(ニュース和歌山/2024年7月27日更新)