7月3日、県立自然博物館(海南市船尾)のフェイスブックに「謎のウツボ」が投稿された。夜行性のため、職員ですら見た人は少なく、初めて顔の撮影に成功した。
ウツボはモヨウキカイウツボと呼ばれる種。黒いまだら模様が特徴で、全長約50㌢。「内湾の魚」水槽にいる。日中はほとんど砂の中に身を潜めており、見ることができるのは、ほぼ夜間のみだ。
投稿した学芸員の揖(かじ)善継さんは「2年ほど前から、種類を把握できないウツボがいるのは分かっていました。以前、種類不明ウツボの幼魚を入れたことがあるので、それが育ったのかも」とみる。
毎日水槽を確認する職員たちでもお目にかかれない「謎のウツボ」。揖さんは「顔を見た瞬間、『やっと種類を特定できる』とうれしくなりました。見られたら超ラッキーですが、現れないのが普通。見つからなくても残念に思わないでくださいね」と、笑顔で呼びかけている。
(ニュース和歌山/2024年7月27日更新)