和歌山大学や和歌山高校などの学生による絵画約40点が8月14日㊌から県民文化会館で紹介される。作品は、アメリカ・ロサンゼルスの日米文化会館から「日本アニメファン向けに、和歌山の若い人が描いた絵を飾りたい」との要望に対応。6月末から7月にかけ現地で「JANIME展」を開いた。県文での里帰り展を主催するオフィス・マルの小川正子さんは「日本アニメのファンで大盛況だったと聞いています。これらを和歌山の人たちにも見てもらい、文化交流につなげたい」と目を輝かせている。

日米文化会館で展示に見入る現地の子ら

 ロサンゼルスは毎年7月に開かれるアニメエキスポに全米から数万人が集まるほど、アニメのメッカ。日置川町出身で現地に住む小阪博一さんが、1983年から日米文化会館を拠点に日本文化と芸術の普及に力を入れている。同館は「アニメを通した交流のため、和歌山の若者が描いた『四季』をテーマにした作品を出品してほしい」と、小阪さんの親戚に当たる小川さんに打診した。

 小川さんは県教委の協力を得て高校生や大学生に依頼し、40点をアメリカへ送付。展覧会では、水彩やポスターカラー、デジタルアートで描いた、ひまわりやクリスマスツリーなど季節感あふれるオリジナル作品に注目が集まった。

ロスで展示された絵

 一つの絵に桜、金魚、柿、雪を配した和歌山大学の馬上万由子さんは「アニメがテーマなのでイラストチックを意識しました。絵を通した国際交流があることは知りませんでしたが、絵から四季を感じてほしい」と期待を込める。

 「作品はバラエティに富み、華やかな感じがします」と話す小川さんは「アニメ展をきっかけに、絵に限らず色んな文化の交流を進めたい」と意気込んでいる。

JANIME展

 8月14日㊌~18日㊐、和歌山県民文化会館特別展示室。午前10時~午後4時。小川さん(080・1742・9268)。

(ニュース和歌山/2024年8月10日更新)