ブレザー統一、ボトムス選択可

 和歌山市教委は市立中学(伏虎義務教育学校を含む)18校の制服を2026年4月に変更するにあたり、生徒や保護者らを対象に意見を募っている。新制服は上着がブレザーで、スラックスまたはスカート。市学校支援課の岩本信哉課長は「機能性を重視し、ボトムスを個人で選べる制服を考えました」と説明している。

 現在の制服は1982年に市内で統一された標準服で、男子は詰め襟の学ラン、女子はセーラー服。当時は、極端に長かったり短かったりする学ランや、ももが太く裾をしぼったボンタンズボンなどが流行。校内暴力が横行していたこともあり、「服装の乱れをなくそう」と定められた。

 しかし、制定から40年以上経ち、性差にとらわれないジェンダーレスの考えが広まるなど、社会の変化に伴い新規定を設けることにした。

 導入に向け昨年11月、小中学生と保護者、市民にアンケート調査を行った。生徒からは寒暖差への対応と動きやすさを、保護者からは自宅で洗濯できることや耐久性を求める声が多く、ブレザーが適切と判断した。

 新制服はジャケットとボトムスを統一し、中に着るシャツなどは各校に委ねる予定。8月30日まで市役所1階に見本3セットを展示し、同課HPで9月末まで意見を募る。生地や細かな仕様は今後検討を重ね、来年4月までに内容を詰める。

 長年使われてきた学ラン、セーラー服から大きく変わる制服。岩本課長は「誰もが安心して学校生活が送れるよう、よりよいスタイルを目指します」と話している。

写真=新制服の見本3セット。アンケートの回答は会場でも受け付ける

(ニュース和歌山/2024年8月24日更新)