思い悩む内面 描写

 マナーコンサルタントで執筆活動も行う和歌山市の得津美惠子さんが、2021年に発売した小説『桜子』の続編『続 桜子』を8月17日に夢叶舎から出版した。「読者から『この後はどうなったの?』との声を多くいただき、初めて〝物語のその後〟を書きました。愚直に、そして誠実に生きる桜子の姿を見てほしい」と願っている。

 主な舞台は和歌山市。前作では母子家庭で医大を目指す高校生の桜子が、親友と母の死に直面しながらも、人と人との絆を大切に生きようとする姿を描いた。今作は医大に進んだ桜子が、友人を自殺に追い込んだ男性と偶然再会。自分の中にある「憎しみ」と、それとは違う「別の感情」との葛藤をつづっている。

 これまではペンを走らせながら創作してきたが、「今回は先にラストを思いついたので、そこに至るストーリーを2年かけて構想しました」と振り返る。

 A4判、82㌻、1650円。宮脇書店和歌山店、ツタヤウェイガーデンパーク店で販売。

(ニュース和歌山/2024年9月7日更新)