中心部の河川美化活動紹介
和歌山市中心部を流れる内川の美化に取り組む和歌山ロータリークラブが10月12日、小型船で市堀川を視察するスタディクルーズを実施。伏虎義務教育学校6年生と和大附属小学校4年生、引率の教員合わせて38人を招待した。
1960〜70年代、同市の内川(市堀川、和歌川、大門川、真田堀川、有本川の総称)は有害物質のカドミウムによる汚染がひどく、「死の川」と呼ばれたほど。同クラブは66年に都市美化委員会を立ち上げ、内川の美化活動をスタート。また、県がヘドロ除去を進めたことで、水質は徐々に改善されてきた。これらの活動のほか、川の社会的背景や現状を知ってほしいと、地元の子どもたち向けに今回の企画を実施した。
視察に先立ち、同クラブの野井和重会長が川の歴史を説明。当日は市堀川にあたる雑賀橋から旧和歌山市民会館付近まで3隻を運航。参加者全員が7回に分かれて乗船した。船上から街の景色を見た子どもたちは「思ったより臭くなかったので楽しめた」「初めて橋を水面から見上げた」と喜んでいた。
同クラブの中野智一さんは「かつてお城の外堀だった市堀川。両岸の遊歩道を含め、周辺の環境をさらに整えれば貴重な観光資源になるはず」と熱を込める。
写真=視察する小学生ら
(ニュース和歌山/2024年11月2日更新)