和歌山ゆかりのプロレスラーが出場する大会が12月、続けざまに開かれる。15日㊐は和歌山市中之島の県立体育館で紀州ぶんだらプロレス、28日㊏は海南市日方のノビノスでランズエンド・プロレスリング。ぶんだらでは、紀の川市貴志川町在住の19歳、藤井瑠美愛(るみあ)さんがデビューし、ランズエンドは、実力派レスラーのディラン・ジェイムスさんや崔領二さんらが登場する。両団体とも「和歌山を元気にしたい」と意気込んでいる。

紀州ぶんだら リングデビュー戦

 岩出に住むプロレス好きの米谷克己さんが2016年に立ち上げた紀州ぶんだらプロレスは、真田十勇士蒼影、真田丸、武蔵deBENKEI、白浜パンダーなど和歌山ゆかりのリングネームが特徴だ。17年5月に旗揚げ戦を行い、その後もイベントなどに出演してきたが、コロナ禍中は思うように活動できなかった。

 海南高校2年の時、ユーチューブで女子プロレスにはまった藤井さんは、高3だった昨年10月、ぶんだらプロレスを見て、「自分もやってみたい」と思い立った。「そうなると、やらないと気がすまない性格なので、すぐ練習生になりました」と明かす。

 社会人になった今年も、岩出にあるリングへ通い、一人でも練習に取り組むほど。「得意技は(腕を相手の首に巻き付けて倒す)ネックブリーカー。いつか、名前が知られる選手になりたい」と目を輝かせる。

 米谷さんは「こんなプロレスがあると知られることで、和歌山の選手が増え、地元を盛り上げるきっかけになる」、藤井さんは「プロレスをする私を見た人が、『自分も明日からがんばろう』と思ってくれるようになればうれしい」と願いを込めた。

◎紀州ぶんだらプロレス=12月15日㊐正午、県立体育館補助館。無料。米谷さん(090・3674・8790)。ディラン・ジェイムス選手も参戦する。

 

 

 

ランズエンド 迫力の真剣勝負を

 ニュージーランド出身で、2018年から和歌山市を拠点にフリーで活躍するディラン・ジェイムスさん。和歌山の良さを広めようと大会を企画し、崔領二さんが代表のランズエンドが主催する。

 ディランさんはZERO1や全日本プロレスなどで活動、18年には崔さんと臨んだ世界タッグ選手権で王者に輝いた。現在も2本のチャンピオンベルトを持つほどだ。昨年は、「知らない人も楽しめるように」と、和歌山城砂の丸広場で「お城プロレス」を開催。その後も和歌山で大会をと考えていたが、マネジャーである妻、瑞葵さんの出産もあり、県外の大会に出るだけだった。

 子育て中の瑞葵さんは「会場をノビノスにしたのは私の希望。子どもの遊び場や託児室があり、子連れでも来やすい」とほほ笑みながら、「ランズエンドはヘビー級選手が多く、迫力いっぱいで見応えがあります」ときっぱり。

 元々、「真剣勝負がしたい」と日本に来たディランさんは「『ケガをしないか』と思われるほど激しい試合を見てもらい、『これこそプロレス』と感動できる場であることを発信したい」と描いている。

◎ランズエンドプロレス=12月28日㊏午後1時、ノビノスホール。A席1万円、B席6千円、C席5千円。問い合わせ(Teamwakayama@outlook.com)。

(ニュース和歌山/2024年11月23日更新)