2025年が幕を開けました。今年は待望の大阪・関西万博をはじめ、新たな学び舎の開校や新施設、道路開通など、注目の動きが目白押しです。和歌山県内を中心に紹介します。(いずれも予定です)

 

4月 和歌山市初の夜間中学

  市立和歌山高校内に新設

 和歌山市で初めての夜間中学「和歌山あけぼの中学校」が4月1日、同市六十谷の市立和歌山高校内に設置される。

 義務教育を修了しないまま学齢期を過ぎた人や不登校だった人、また、外国籍の人などを対象に学びの機会を提供する。1学年20人程度で、習熟度に応じ5コースほどに分ける。

 高校の1階に5室を予定し、専用図書室を設ける。また、市高行事への参加や、教員の交流も視野に入れる。

 

 

 

4月以降 県和商隣に西コミセン

 フリースペースやキッズスペースを設けた

 和歌山市内で8番目となる「西コミュニティセンター」が、和歌山市砂山の県和商隣接地にオープン予定。

 3階建てで、会議室や自習室、ホールなど他のコミセンと同様の設備のほか、多世代が交流できるよう1階に確保した広いフリースペースや、子ども向けのキッズスペースを初めて設けた。

 一方、南海和歌山市駅の市民図書館までそう遠くないことから図書室は設けず、本棚を置いた図書コーナーを設置する。

 

 

夏以降 河西橋 建設111年で架け替え

新しい橋(左)の建設が進む。右は現橋

 加太軽便鉄道が紀の川の南北を結ぶため1914年に建設した河西橋が架け替わる。

 当初は鉄道専用だったが、53年の大水害により鉄道利用を中止し、以後は歩行者、二輪車用の橋として市民に親しまれてきた。だが、継ぎ接ぎだらけの上、橋脚の老朽化も進んでおり、和歌山市が2010年に現在の橋の上流側に新しい橋の建設を開始。今年夏以降の完成を目指し、工事を進めている。

 新橋は橋長473㍍、有効幅員6㍍で、歩道を設ける。自動車は従来通り通行不可。完成後、現橋は撤去される。

 

 

春 有田海南道路 一部開通

      冷水地区の完成予定イメージ

 有田市野と海南市冷水を5本のトンネルで結ぶ有田海南道路(9・4㌔)のうち、海南市下津町小南と同市冷水を結ぶ5号トンネル(2・0㌔)が春に開通する。並走する国道42号には高さ3・8㍍を超える車では通行できないトンネルが5カ所あったが、新トンネルでは可能になる。なお、1号トンネルは現在工事中 で、2〜4号は未着手。

 また、42号冷水〜藤白間のうち、冷水地区400㍍区間の4車線化も同時期に完了する。

 

 

年度内 わんぱく公園に防災機能

     防災を身近に体験できる

 海南東ICや総合体育館に近い、海南市わんぱく公園が26年春頃、市民防災公園に生まれ変わる。

 既存エリアは遊具をリニューアルするほか、バーベキュー施設や、パワーショベルなどの重機練習場を新設。拡張エリアは南海トラフ地震などの災害時、防災拠点や仮設住宅用地として使用できる。市は「遊びの中で気軽にふれられるよう、遊具に防災設備を使ったり、防災運動会を開いたりと考えています」と話している。

 

 

4月〜10月 大阪・関西万博 開幕 和歌山ゾーンで魅力発信

 2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)が4月13日㊐〜10月13日㊊、大阪市臨海部の夢洲(ゆめしま)で開催される。

紀伊山地の巨木を連想させる映像タワー「トーテム」に風景や作品を投影

 テーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。8人のプロデューサーが、いのちの大切さをそれぞれの視点から問いかける「シグネチャーパビリオン」▽空飛ぶクルマをはじめ、先進技術やシステムを紹介する「未来社会ショーケース」▽160を超える国・地域・国際機関が独自の文化を発信する「海外パビリオン」など、多彩な展示、体験施設がある。

 一方、関西パビリオンには県が「和歌山百景〜霊性の大地」と題した独自エリア「和歌山ゾーン」を設け、紀伊山地で育まれてきた精神文化と持続可能な世界のつながりを表現する。トーテムと呼ばれる映像タワーに、風景写真やアーティストの作品を投影。中央ステージでは「和歌山の今を生きる人」に焦点を当てたパフォーマンスを繰り広げる。また、季節の和洋菓子を中心としたフードを提供。世界に魅力を発信する。

 さらに、下記の通り、和歌山デーや和歌山ウィークなどの開催も予定している。

■和歌山ウィーク
開催日:4月30日㊌〜5月3日㊏
場 所:EXPOメッセ「WASSE」の一部
内 容:和歌山の地場産業の歴史や技術を紹介

■和歌山デー
開催日:10月3日㊎
場 所:EXPOホール「シャインハット」EXPOアリーナ「Matsuri」
内 容:和歌山の歴史や伝統文化のステージ

和歌山ゾーンに関する詳細は「和歌山県万博推進課」で検索

 


(ニュース和歌山/2025年1月1日更新)