伏虎義務6年引網惟斗さん 南海の歴史、車両、環境まで
日本民営鉄道協会の第18回「私とみんてつ」小学生新聞コンクール個人部門最優秀作品賞に、和歌山市立伏虎義務教育学校6年、引網惟斗(ひきあみ・いと)さんの『南海電鉄新聞』が選ばれた。「内容はもちろん、読みやすいよういろいろ工夫しました。夢がかなってうれしい」と喜んでいる。
コンクールは、新聞作りを通じて子どもたちに鉄道に対する関心と理解を深めてもらうのが目的。今回は学校部門、個人部門に3200を超える作品が集まった。
引網さんは4年、5年と銅賞だった。うれしかったものの、上位作品と比べると文字が多すぎたり、色を使い過ぎてポイントを絞れていなかったりと課題が見えてきた。昨年の夏休み、「もっと上の賞を取りたい。6年生が応募の最後、挑戦しよう」と取り組んだ。
題材は「出かける時によく乗っていて身近だから」と、南海電鉄に決めた。歴史や沿線のまちづくり、環境への取り組み、サザンやラピート、めでたい電車など車両を紹介。また、駅員に市駅の雰囲気やバリアフリーについてインタビューした内容はQ&Aに。編集後記には、取材で感じたことなどをまとめた。
心がけたのは、読みやすさ。文字を大きく、イラストを配置して、新聞らしい落ち着いた色に仕上げた。字をまっすぐに並べるために鉛筆でマス目を作り、ボールペンで字を書いた後に消した。さらに、題字を中央に配置したほか、左端に記事を斜めにレイアウトして動きを持たせた。審査員は「自らの足で取材し、そこで何を感じたかが記されている」とコメントしている。
2月15日㊏に、市駅で一日駅長を務める引網さん。「新聞作りはとても楽しかった。これからもたくさんの人に南海電鉄を使ってもらいたい」と笑顔を見せている。
(ニュース和歌山/2025年2月15日更新)