歴史地理研究会 和歌山城編『散策MAP』発行

 和歌山歴史地理研究会は3月、江戸時代の和歌山と現代の街並みを重ね合わせた『和歌山歴史散策MAP〜和歌山城編』を発行した。2008年に作成した『城下町が息づく和歌山を歩こう!』の改訂版。

 表紙面には、江戸後期の大工棟梁で、天守再建に携わった水島平次郎による「和歌山御城内惣御絵図」を新たに掲載した。城内の建物や構造を記録した詳細な絵図で、現代の城整備にも活用されているもの。武家屋敷や歴史解説、VRで再現した和歌山城のイラストも添えた。

 地図面には、現在の地図に、紀州藩の絵師、野際蔡真が1855年に描いた「安政二年和歌山城下町絵図」を重ね、当時の道や屋敷、町屋、神社、寺院などを色分けした。また、史跡・名所の解説を同じ面に掲載し、地図との照らしあわせを容易にした。

 額田雅裕会長は、「和歌山には、江戸時代の町割りや町名が多く残っています。このマップを持って城下町をめぐり、歴史や文化を体感していただければ」と話している。

 A1判、1000円。宮脇書店和歌山店、ツタヤウェイガーデンパーク店、和歌山県立博物館で販売。額田さん(nukata_m@yahoo.co.jp)。

(ニュース和歌山/2025年4月5日更新)