ビジネス創出 地域との懸け橋に

 新規事業を立ち上げる人や起業家を対象とした、スタートアップの支援施設「Key Site(キーサイト)」が3月27日、和歌山市黒田の紀陽銀行旧宮北ビルにオープンした=写真。

 同行、コワーキングスペース運営のATOMica(アトミカ、宮崎)、マネーフォワードベンチャーパートナーズが運営する投資ファンド、HIRAC FUND(ヒラクファンド、東京)の三者が、資金調達や拠点開設などをサポートする。初年度に約50社の創業支援を計画。施設名のKeyには「紀伊の国・和歌山から新たなビジネスを生み出し、成長のカギとなる」との意味を込めた。

3月27日のオープニングセレモニーには岸本周平知事(右から3人目)らが参列し、開設を祝った。

 同行の原口裕之頭取は、「施設が起業家たちの交流の場であるとともに、企業や学生、行政、教育機関、金融機関との連携を推進する『リージョンブリッジ(懸け橋)』の役割を担う」と説明。「人口減、事業者減という地域課題に向けた大きな挑戦。ここを拠点に開業率を引き上げられれば雇用創出につながり、人が増え、ひいては地元経済の発展に貢献できる」と意気込みを語った。また、マネーフォワードの辻庸介社長は、「和歌山の一次二次産業における少子高齢化の課題は、今後、海外でも持ち上がってくる。これを解決しようと考える人たちが集まれば、ここから世界に通じる技術が生まれるかも知れない」と期待を込めた。

 5階建てで、コワーキング施設、レンタルオフィス、イベントスペース、同行オフィス、カフェなどがある。詳しくはHP

(ニュース和歌山/2025年4月12日更新)